★ 『遥かなる時空の中で3』の続編、『十六夜記』PS2 が発売決定!
  壇ノ浦の合戦の後、反逆者として追われた神子と八葉がたどり着いた先は奥州だった。 平家との戦いの後、新たに紡がれる恋の物語。
                       遥か3では落としたくても落とせなかったあの人が、ついに、ついに落とせそうな予感です………! ★







 27 瓦解する音






 その日、早くに目が覚めたのは、きっと偶然だったに違いない。

 ただ本当に、ふと。

 目覚ましの鳴る二時間も前に、意識が戻ったものだから。


 お弁当を用意しようとしていた母に、今日は学食に行くからと断って家を出た。
 人通りの少ない、いまだ朝もやの名残が漂う道を歩く。

 鞄の中には教科書と筆記用具。
 そしてここ数週間で、すっかり馴染んでしまった装丁の楽譜。

 決して軽くはない。
 時間割プラスαの書物を詰め込んだ鞄は、肩に食い込むほど重たい。
 レッスンの日ともなれば、課題曲のほかに発声用の楽譜が二冊、ソルフェージュ用の楽譜が一冊。合計四冊の楽譜が鞄の中に押し込められるわけで。

 ぎゅっと、肩にかけた鞄の取っ手を握る手に力が入る。


 今日は金曜日。

 週に二度の、個人レッスンの日。

 ―――個人レッスン、だった日。


 つい三日ほど前に、数週間続いたそれは突然終わりを告げた。






『―――もう、終わりにしないか、レッスン』






 穏やかな、なんでもないような。
 いつもと変わらないその口調で。

 告げられた言葉の裏にある、拒絶を知る。

 こちらを見ようとしない視線にも。
 これまで一度も近くで見ることはなかった、煙草を吸う仕草にも。

 いつもの苦笑に覆われた、頑ななまでの拒絶を知る。


 どうすればいいのかとは、問うことはできなかった。
 問えばもう二度と、会ってすらもらえなくなる予感があった。
 なぜと問うたその言葉にさえ、返ってきたのは煙草の煙に覆われた模範的な回答で。

 どうすれば、よかったのだろう。

 どうすれば、いいのだろう。

 答えの出ないままに、幾日もすごす。
 普段と変わらない顔をして。
 心の中では悶々と、こうして不安に揺れている自分がおかしかった。

 一度は一人でやってみようと、腹をくくったこともあったのに。
 いまさらになってこんなにも、動揺している自分がおかしい。


 決して軽くはない足取りで。
 どちらかといえば不確かな足取りで。

 たどり着いた学校の、自分の靴箱の蓋を開ける。
 周りにほとんど人はいなかった。かすかに運動部の活動している声が聞こえてくる。


 何気ない動作で開けた、その先に。

 上靴の上に置かれた、二つ折りの紙を見つけて。


 当たり前のことだと強がっていた、あのころの自分はどこへいったのだろう。
 こんな紙切れ一枚が、今の自分にはこんなにも重い。

 は赤い文字の綴られたそれを、ぐしゃりと握りつぶした。

 呼吸を、ひとつ。

 大丈夫だとつぶやいて。

 うつむけていた顔を上げる。
 教室に行けばまだ誰も来ていなくて、窓際の自分の席にまっすぐ向かった。
 少し薄暗い教室は、がらんとしていて物悲しい。
 けれどそれも少しのことで、しばらくすれば賑やかになった。


「おはよー。あれ、今日は早いね」

「うん、なんか目が覚めちゃって」

「それ、お年寄りっぽいよ」


 朗らかな笑い声が響く。
 気さくな友達、楽しい会話。
 ここだけはいつもと何も変わらない。
 コンクールも、音楽も、ここには侵食してこない。

 命綱のようなそれにしがみついて。

 大丈夫。私はまだ、歌うことができる。

 はただ、いつものように笑いながら。

 自分を待つ、規律に満ちた音のあふれる世界に思いを馳せていた。










           *










 耳にしたのは、本当にただの偶然。

 最終セレクションまで残された時間は、もうあとわずかで。
 本当は音響のいい音楽室のピアノを使いたかったのだけれど、あそこは音楽科の生徒であふれているから、平日の放課後は使えない。
 まるで見世物か何かのように好奇の目で見られるのはまっぴらだった。
 それでなくともコンクールなんかに出ているせいで、学校中から不本意な注目をあびるはめになっているというのに。

 そんなもろもろの理由から、目下のところ土浦は、グランドピアノの置いてある練習室へと向かっていたのだけれど。
 通りがかった校舎裏でふと、聞こえてきた音に足を止めた。


「………めずらしいな」


 言って、わずかに笑みを浮かべる。
 普通科と音楽科を行き来するのに便利なこの近道は、普段ほとんど人気がない。
 普通科で音楽科の教室に用があることなど稀だし、逆もまた同じなので、このルートを知っているのはごく一握りの人間だけなのだ。
 そんな校舎裏の一角で、聞こえてきたのは他の媒体を介すことなく、人の身体からダイレクトに紡ぎだされる旋律で。

 その統制された音の主を知って、土浦は極力音を立てないよう、そっとそちらに近づいた。
 集中しているのだろう。こちらに気づく様子はない。

 強く、弱く。しなやかに、繊細に。

 口にするのは異国の言葉で、土浦にはそれがどんな歌なのかは分からないけれど、それは祈りのように澄んでいて、時に一枚の絵画を描くように、聴き手に情景を連想させる。


 ファータの選んだ歌声。


 このときばかりは土浦も、あの羽虫のような音楽の妖精も伊達ではないのだと思わざるを得ない。
 経験の無さから頼るべき技術を持たない彼女の歌声は、土に水が浸みこむように、聴き手の耳に馴染んでゆく。

 けれどふと。

 土浦はそこにある違和感に気づいた。
 伴奏がないせいなのか、それとも反響するもののない屋外だからか。
 統制された音の羅列に混ざる、わずかな乱れ。

 コンクール参加者の中で唯一初心者なのだという彼女は、その豊かな表現力とは裏腹に、演奏の端々に見られる技術の未熟さが指摘されていた。しかしそれとはまた違った違和感が、先ほどから旋律の背後に見え隠れしているような気がする。
 そのとき不意に、あたりを満たしていた穏やかな旋律が終わりを告げた。ひとつの曲が終わったのだ。


「…………よう、こんなところで珍しいな」

「土浦くん?」


 ぱんぱんという拍手の音が響いて初めて、はそこに人がいたということに気づいた。
 驚いた顔をして、少し頬を染めている。


「土浦くんこそ、こんなところでどうしたの?」


 照れ隠しなのか、はパタパタと顔を扇いで小首をかしげた。
 額にはうっすらと汗が滲んでいたので、暑いだけなのかもしれない。
 土浦はそんなを見下ろし、ああ、と頷いて。


「俺はたまたま通りがかったんだよ。練習室に行こうと思ってさ」


 そしたらお前が歌ってたんで聴かせてもらったと、土浦はにやりと笑って見せた。


「声かけてくれたらよかったのに」

「かけたらお前、途中でも止めちまうだろ」


 もっともなことを指摘されて、は言葉に詰まってしまった。


「それに普通、演奏中の人間に声はかけないだろ」

「でも火原先輩とかはあんまり気にしないみたいだよ」

「あー、あの人は別格だ」


 やたらと根の明るいトランペッター思い浮かべて、土浦はあきれたように手を振る。
 彼の場合に限っては、少々無遠慮で配慮に欠ける行動も、愛嬌や魅力のうちに換算されてしまうのだ。
 多少の好き嫌いはあるだろうが、その人柄は長所であるに違いない。

 は諦めと親しみの入り混じった複雑な顔をしている土浦を見て、人ごとのようにあははと笑った。


「………なぁ、

「ん? なに?」


 ひとしきり笑った後、タイミングを見計らうようにしてかけられた言葉に、は目の前の土浦を見上げる。
 サッカー部に身をおく彼は、背が高くて肩幅も広い。
 何も知らないころに見れば、その硬派な印象を受ける外見や性格もあいまって、近寄りがたく感じていただろう。
 もともとは、男子と気軽に話をするタイプではなかった。


「お前さ、どっか調子悪いのか?」

「…………え?」


 唐突に。

 問われた言葉に動きが止まる。
 問うたほうの土浦は、の浮かべた笑顔がこわばったことに気づかなかった。
 少し考えるように、後ろ頭に手をやって。


「いや、気のせいならいいんだけどさ。ただちょっと、さっき聴いてたら違和感があったような気がしたからよ」


 歌に関しては素人も同然の自分が言うにはどうにも説得力に欠ける言葉に、言わなければ良かったと後悔する。
 もともと音楽なんて、物理現象とはいえ目には見えない感覚的なものだから、何気なく感じたことが重要だったりするのだけれど。


「俺も歌のことは良くわからないんだが、最終セレクションももう目の前だろ。もしなにかあるんだったら、早めに金やんにでも相談したほうがいいぜ」


 最終調整の今の時期、一度調子を持ち崩すと立て直すのは難しい。
 困ったときの師匠頼みではないけれど、プロの歌手でも定期的に誰かのレッスンを受けるのはよくある話だし、ましてや発展途上の学生であればなおのこと、師匠の助言は大きな意味を持つものだ。


「まあもっとも俺が気づくぐらいだったら、お前が言う前に金やんが気づかないわけない………て、?」


 つい先ほどまで、こちらを見上げて笑っていたはずのが俯いていることに気づいて、土浦は怪訝な顔で言葉を切った。
 いつからそうしていたのだろう。記憶にないが、顔の両側に落ちかかった髪のせいでその表情は伺えない。


「おい、どうした。具合でも悪いのか?」


 呼びかけても反応を見せないを訝しく思って、土浦は肩に手をかけた。


「おい………」

「―――っ! な、なに?」


 触れられて初めて気がづいたように、はあわてて顔を上げる。
 その顔は、どこかぎこちない笑顔で。


「………お前、マジでどっか調子悪いんじゃないのか? 金やんには相談したのかよ」

「………………」


 問いに答えることはなく、は再び視線を落とした。
 そのしぐさに土浦の眉間にしわがよる。


………」

「でも………これ以上迷惑かけたく、ないし……」


 土浦の咎める声音に返した言葉は、わずかに揺らいでいるようだった。


「迷惑って………そんなこと言ってる場合じゃないだろ。それに金やんがそんなこと思うわけ………」

「いいの、大丈夫だから」


 きっぱりと。しかし俯いたままでは言った。
 その表情は伺えない。けれど明らかにいつもの彼女ではなくて。

 土浦は、こちらの視線を避けるように身体を離そうとするの腕を思わず掴んでその動きを阻んだ。
 なおも視線を合わせようとしないを覗き込む。


「なにか、あったのか? また誰かに何かされたのか?」


 靴箱に入れられた、あの紙片が土浦の頭をよぎる。
 赤いインクでしたためられた誹謗中傷。
 正体も明かさずに、相手を一方的に傷つけるばかりの手紙。
 そのやり方も、動機にも、思い出すだけで怒りがこみ上げた。

 しかしは首を横に振る。


「ちが………」


 顔を背けるだけでは足りなくて、はとうとう掴まれているのとは反対の腕で顔を遮ってしまった。
 その姿がひどく頼りなく見えて、土浦は若干動揺する。


「話せよ………なにがあったんだ?」


 腕は掴んだままに問うけれど、は首を横に振るばかりで。
 もどかしさに土浦の顔がゆがむ。


………」

「………っ」


 息をつめるような、そんな気配。
 掴んだ腕から振動が伝わってきて、土浦は一瞬首を傾げたのだがしかし、次の瞬間には驚きに目を見開いていた。


「なっ!? お、おい、いきなりどうした? なんで泣いて……っ」


 かくりと、の膝が崩れる。
 まるで糸の切れた人形のように座り込んだは、腕で顔を覆ったままで。
 どうすればいいか見当がつかず、土浦はとりあえずの前に膝をついた。言葉を探して頭はフル回転するけれど、気の利いた文句など出てくるはずもない。


「…………っせん、せ……レッスン………やめに、しようって」

「レッスン?」


 沈黙を破ったのはだった。
 ポツリと落とされた言葉に、土浦は眉を寄せる。


「なんでも、ないの。ただ、それだけ………本当にそれだけなのに、ね。こんなの、バカみたい………」


 不規則に揺れる肩が泣いているせいなのか、それともこみ上げる自嘲のせいなのか、自身にもわからなかった。


「ごめん………なんか、土浦くんには情けないところばっかり、見せてる気がする………ごめ……」


 こぼれ出るように溢れたものは、なかなか止めることはできなくて。
 謝罪すらうまく言葉にすることができず、息が詰まる。
 俯いたまま頼りなげに揺れるその姿を見下ろして、土浦のの腕を取る手に力がこもった。
 そしてそのまま引き寄せる。


「―――っ、つ、土浦くん!?」


 突然のぬくもりに驚いて。
 は頬に触れる自分とは違う体温に動揺する。
 あわてて離れようとしたけれど、頭と背中に回された腕によって抱きすくめられた。


「………情けなくなんてねぇよ。泣いちまえ」


 どこか不機嫌な、ぶっきらぼうな声。
 きっといま彼の耳は、真っ赤になっているに違いない。
 頭上から聞こえてきた声を耳にして、はそう思った。

 頭の中はこんなにも冷静なのに、涙腺は言うことをきいてくれないらしい。
 あふれ出す涙に、くしゃりと顔がゆがむ。


「………っ、バカみたい………、一度は一人でやろうって、決めたことだって、あったのに………」


 拒否権は無いのだと言われて。

 頼る人も、身近にはいなくて。

 半ばやけではあったけれど、腹をくくりもしたはずなのに。


 目の前に差し伸べられ、導いてくれるその手の暖かさを知ってしまえばもう、何も知らなかったころに戻ることはできなかった。

 些細なことに足元は揺らぎ、立っていることが難しくなる。

 大丈夫だと思っていたことが、大丈夫ではなくなって。


「私………、先生に、見捨て、られ………っ」


 そこから先はもう言葉にならなかった。
 ただただ溢れ出すものを止めることはできなくて、せめてもと声を殺す。


 腕の中からもれる押し殺した嗚咽をただ黙って聞いていた土浦は、奥歯をぎりりとかみ締めた。

 かけてやれる言葉はない。

 それがひどくもどかしくて。


「…………」


 ただの肩を抱く腕に、力をこめることしか出来なかった。







2007/09/11 up

 久しぶりの更新。
 我が家の彼は色々と役得な人です。



――― 勝手にうんちく くがつじゅういち ―――

  ★ 評価は五段階 ★

New!遥かなる時空の中で3 十六夜記  ★★★★★
   ついに発売!
   あの 『遥かなる時の中で3』 の続編です!
   今までの1から2、2から3のように、時代やキャラが変わるのではなく、
   遥か3のキャラクターたちがそのまま持ち越される今回のゲーム。
   舞台は遥か3の最終局面である、壇ノ浦の合戦で平氏に源氏が勝利した直後から始まります。
   合戦が終わり、神子や八葉たちにも平穏が訪れるかと思われたその矢先。
   大将である源頼朝が、人々の信仰を集める神子とその仲間を廃そうと策をめぐらせる。
   反逆者として処断されそうになった神子たちは寸前でその手を逃れ、一路奥州は平泉を目指します。
   この平泉と言う土地は、八葉の一人である九郎と弁慶が少年期を過ごした縁の場所なのですが、
   そこで僅かな平和を得たのも束の間。
   頼朝の追っ手はこの平和な奥州にも伸びてくるのです………。
   『遥か3』 では戦の進行が主軸にあったため、どこか殺伐とした、
   張り詰めた緊張感の中で進んでいたストーリー。
   キャラたちとのイベントも、戦の影を拭い去ることは難しいものが多かったように思います。
   もちろん、その緊張感溢れる中で繰り広げられる、
   意中の人との恋愛がまたかなりツボだったりするのですが………。(笑)
   今回の 『十六夜記』 では、それに加えて 蜜月イベント と呼ばれる、
   平穏な生活の中で起こるイベントが用意されています。
   戦を離れた 「拠点」 で一時の平穏な日常を送る八葉たち。
   リラックスできる状態だからこそ垣間見せる、
   彼らの新たな一面を知ることの出来るなんともナイスなイベントなんです!
   とくにリズ先生なんか気になりませんか? リラックスしている先生って、先生って………っ。
   もうそれだけで萌えますとも!

   と・こ・ろ・がっ。

   この 『十六夜記』 の注目点はそれだけじゃないんです。
   大注目なのは新たなキャラクターの存在!
   計3人出てくるのですが、落とせそうなのは2人かな?
   そしてこの二人の内の一人が、あの『遥か3』では敵方だった、平知盛と瓜二つなんですよ!
   性格は全然違うようです。だから別人なのかなぁ。微妙なところです。
   知盛が清廉潔白、素直従順になったような顔つき。そして性格………。
   どうせなら前のままの方が良かったです。 彼のあの退廃的な雰囲気がかなりツボだったんですよ私。
   その点でいうと、もう一人の新キャラの方がいいかもしれません。
   ていうかこちらは、管理人のツボにクリティカルヒットしました!(笑)
   ビジュアルはもちろんのこと、その性格設定もかなり惹かれます。
   眼光鋭い怜悧な青年って………、黒髪長髪に眉間に皺って………っ!
   彼がツボじゃなくて誰がツボだって話ですよ!
   むしろ彼を落としたい。 ぜひとも落としたい。 彼の為にこのゲームを買おうかって勢いです。
   でも攻略対象に入っているかは微妙なところですね。 難しそう。(涙)
   ああ、だがしかし、一度ついた勢いは止められそうにありません。
   その他にも、バリエーションを増したキャラたちの協力技や、新たなバロメーターの追加など、
   盛りだくさんの『十六夜記』。
   画像の綺麗さは折り紙つきです。 かなり綺麗。
   発売は9/22ですが、予約はすでに始まってますね。
   『遥か3』と連動させて楽しむも良し。 まったく新しい物語として楽しむも良し。
   いまから大期待です。
   『遥かなる時空の中で3』はこちら。


金色のコルダ 〜 Primavera 〜  ★★★★★
   コルダファン必見! 初の ”金色のコルダオンリーDVD”!
   ネオロマライブDVDとはまた違った、コルダ一色のDVDでございます。
   主となっているのはコルダのメインキャラ総出演の『爆笑トーク大会』。
   爆笑と言うだけあって、本気で笑えます。
   声優さんの素がかなり出ているのですが、コルダの収録時の裏話とか聞けておもしろかったですね。
   そのほかにも六個のお題にそって話が進められていくので内容は豊富。
   個人的には、冬海ちゃん役の声優さんがかなりのハマり役なのにびっくりしました。
   もー、冬海ちゃんそのものって感じ。
   土浦君が言うところの、吹けば飛びそうなというか、つつけば壊れそうなというか。
   可憐でした。(笑)
   また、 『ヴァイオリン講座』 や 『三年B組金やん先生』 といった企画も盛りだくさん。
   もちろん7人の歌も、なんとライブバージョンで収録されています。
   歌で大注目なのは、月森蓮役の谷山紀章氏!
   なんですかあの上手さっ! あの美声っ! 反則ですよ! ってくらいすごいです。
   いやー、びっくりでしたね。 かなり上手い。 一見の価値ありです。
   できればネオロマライブでやるお芝居なんかも収録しておいてほしかったですねぇ。
   いや、まあそれは、ライブのDVDを見ろってことなんでしょうが・・・・・・。
   個人的にはもうちょっとキャラを出してほしかったかなぁ。本当に声優さんの素が楽しめるDVDです。
   ヴァイオリン組、3Bキャラ好きの人には特にオススメしたいですね。
   この四人がかなり出張っているので大満足間違いなしでしょう。


金色のコルダ マエストロ養成講座  ★★★★★
   皆さまおなじみの金色のコルダ。
   その ”完全攻略&完全データ集” です!
   『え〜、でも私、とっくにエキスパートガイド持ってるもん』
   『ていうか、もうスチル全部集まったし。見る必要ナッシング!』
   ―――と、お思いの方々もいらっしゃることでしょう。
   ところが!
   あなどっちゃあいけません。これは単なるゲーム攻略本ではないのです!
   ゲームの攻略、いわゆるコンプリートしたとされる一つの条件として、スチルの全収集が挙げられますね?
   乙女ゲームにおいて、この条件は必須です。これさえ満たせば、ゲーム内の九割方のイベントを見たことになるか
   らです。ところが、はたしてそれで、全てのイベントを見れたのでしょうか?
   ご存知のようにこの金色のコルダには、恋愛○段階という大きなイベントの他に、こまごまとしたイベントが多数用
   意されています。
   プレイヤーにとって、それは嬉しいことなのですが、いかんせん一体どういう条件でそれらが発生するのか。
   また、どれだけの数が用意されているのか。それらの予測がまったくつかないというのが現状でした。
   かく言う私も、『あの人のイベントを、一つたりとも見逃すものかッ!』 と、意気込んでいた時期はありましたが、い
   かんせんまったく予測のつかないものを、網羅するだけの技量も根性もなく………。
   すっかりゲームへの熱意は冷め、こうしてドリーム小説に没頭しているわけではありますが………。(笑)
   なんとこのマエストロ養成講座には、それらの情報が載っているのです!
   しかもなんと、 「恋愛対象5人同時攻略」 などというものがあるそうではありませんか!
   私は知りませんでしたよ、ええ。全然まったくもって。そんなものがあるなんて。七人攻略も夢じゃないらしいですね?
   そうしてなんとこの本には、その情報まで載っているというのです!
   私が一番惹きつけられるのは、二人以上を同時進行させた時に見れるあの嫉妬イベントについての情報です
   な! ぜひ見たい、なんとしても見たい、死ぬほど見たい………。
   再びコルダ熱が燃え上がる気配がいたします。(爆)
   どうやらイベントのセリフ等は冒頭部分のみ掲載という状態なようですが、そのほうが見る楽しみが倍増ですよね。
   ていうか、先にバラすようなことはしないで下さい。
   やりこみプレイや完全データ、ディープな攻略法(笑)など、40種類の講座が収録されているこの一冊。
   なぜもっと早く発売してくれなかった、ルビーパーティ!? と叫びたいのは山々ですが。
   とにかくオススメです。


幕末恋華・新撰組  ★★★★☆
   トップページでも紹介している、『うるるんクエスト 恋遊記』と同じ3Dの作品。
   本格派歴史系恋愛アドベンチャーですね。
   史実に沿った事件が起こる中で、女性隊士として新撰組に所属することになった主人公。
   時代の荒波に翻弄されながらも、刀を取り、懸命に戦い生き抜いていくのです。
   まさしくゲーム版ドリームですな。
   なにぶん新撰組ですから、どうやったって悲恋になるだろうってキャラはいますが、訪れたEDに感動することは請
   け合いです。
   絵柄も綺麗ですし、声優陣も豪華なメンバーが揃っているので満足できると思いますよ?(しかもフルボイス)
   ただ、D3という会社の方針として、『安価で攻略も簡単なものを』という目標? 理念? の元に製作された物です
   から、攻略は簡単です。
   人によっては物足りなさを感じてしまうかも?
   そういった点では初心者向きですかねぇ。
   ですが、近藤勇や沖田宗司、土方歳三などと、時代に全てを捧げて一心に生き、けれどもその一方で、どうするこ
   ともできずに湧き上がる暖かな思い。
   これはかなり胸にきます。
   現代に生きる私たちには予想できない、様々な人間模様が用意されているかも。
   個人的にはおすすめですが、やはり攻略の難易度が低いことを踏まえて、星は四つ。


星の王女3 〜天・地・人の創世記〜  ★★★★★
   業界初の女性向18禁恋愛アドベンチャー第三弾!
   なんと今度は全年齢対象の、健全版として帰ってきた!?
   ちょっとびっくりな展開ですが、安心してください、大丈夫です。(何がさ)
   たしかにこの『星の王女3』は全年齢を対象としたソフトウェアと表記されていますが、
   もちろんちゃんと18禁版も用意されています。
   今度の舞台は神話の世界。
   絵もストーリーもグレードアップして、かなり満足度は高いです。
   さすがに三度目ともなると、それまでの問題を解消してゲームとしての完成度も上がっていますね。
   今度は、これまでの『星の王女1、2』のように選択肢を選んでいくだけのものではなくて、ゲーム度もランクアップ。
   そして画像の綺麗さはさることながら、BGMの成長ぶりにも目を見張ります。
   攻略対象のキャラは、幅広い年齢層を用意。
   見た目もプリティな少年(耳とんがってますけど)から、ナイスミドルまで(かなり管理人好み)盛りだくさん!
   いろんな人に楽しんでもらえるよう、企画されているようです。
   普通にゲームを買うと健全版なので、
   18禁版を楽しもうと思う人は、それと一緒に18禁対応ディスクを買わないといけないんですが、
     二枚あわせても前回の価格とさほど変わりません。
   ちょっと高くなってるかな? でも、内容を考えれば許容範囲ですね。
   やはり18禁となると市場が限られてしまうようで、今回の健全版作成は美雷さんの市場開拓が目的なようです。
   まあ、世間には18禁と聞いただけで思わず尻込みしてしまう方もいらっしゃるでしょうしねぇ。
   管理人はまったく全然OKな人間ですが。
   乙女の恥じらいなんて、とうの昔に焼却処理いたしましたとも!
   ていうか、いいじゃないか、18禁だって! 子孫繁栄の重要な過程をちょっとロマンチックに表現しただけじゃないか!
   自分たちだって、こういう営みの果てに生まれて来た存在さ!
   ………なーんて主張してみたりして。
   いや、まぁ、これには色々人それぞれにおっしゃりたいことがあるでしょうね。
   これは管理人の私的な意見ということで。
   とにかく、これまで18禁だからと尻込みしていたあなた! この機会に試してみてはどうでしょう。
   別に18禁対応ディスクを買わなくても、充分乙女ゲームとして楽しめる内容になっているので心配なし。
   つまりはそういうシーンがカットされてるだけですからね。
   キャラがとにかくカッコいいんです。ハマって下さい。
   18禁版で楽しむ時に使う、追加ディスクはこちら。(星の王女3 〜天・地・人の創世記〜 18禁対応追加ディスク)


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