26 紫煙
深呼吸を、きっちり二回。
それからおもむろに顔を上げて。
は 「………よし」 と呟いた。
目の前には少し古ぼけた扉。その上には音楽準備室のプレートがかかっている。
たかだかノックをするだけで、こんなにも心の準備が必要になったのはいつからだっただろう。
ふと気づけば、そうせずにはいられなくなっていて。
「…………がんばれ、自分」
ささやかに自分を激励し、もう一度だけ息を吐いた。
頭の中でシュミレーションを繰り返す。
ノックをして、返事が返ったら扉を開けて、失礼しますと明るく挨拶。
そうすればきっと先生は 「おお、もうそんな時間か」 とかなんとか言って、椅子から鷹揚に立ち上がるのだ。どっこいしょとか言うかもしれない。
それはいつもと同じ、まったく変わらない想像風景。
けれど、まだ一度も裏切られたことはなかった。
きっと今日も大丈夫。
そう、自分を励まして。
極力普通にふるまうことが、に出来る精一杯のことだった。
どうやらその努力は功を奏しているようで、あの第三セレクションが終わってからこちら、金澤との個人レッスンは、今までと何ら変わりない様子で進められている。
少なくとも、表面上は。
金澤も意識して普通にふるまっているのだと、も薄々感づいているのだ。
それは、何もなかったことにしてしまいたいのだと金澤から言われているようで、胸の奥にしまいこんだはずの傷口は痛みを訴えたが、はそれに気づかないふりをした。
それで以前のように戻れるのならかまわなかった。
は一つ頷くと、おもむろに扉を二度叩く。
―――こん、こん。
「……………」
返事がない。
いつもなら、間延びした声がすぐに返ってくるはずなのに。
は僅かに首をかしげて、再び扉をノックした。
いないのだろうか?
―――こん、こん。
「…………はい」
しばらく間を空けて、低い声が扉の向こう側から響いてきた。
ほっとして扉を開ける。
するとそこには、やはり想像通りの、いつもと変わらない音楽準備室の風景が広がっていて。
「失礼します」
軽く会釈をして中に入った。
いつ来ても、ここはコーヒーの芳香と微かな煙草の香りが漂っている。
まるで体育教官室のようだと、初めて来たときには思ったものだ。
大量の音楽資料やら教材やらが乱雑に積まれた机に向かっていた金澤は、の姿を確認すると、おお、と小さく声をあげた。
どこか気だるそうな、そんな声。
それはいつものことだったので、は特に気にも留めなかったけれど。
その後すぐに、違和感を覚えた。
何かが、いつもと違う気がして。
そして思い至る。
いつもならが姿を現せば、どんなに面倒くさいと口で言っていようとも、とりあえずはすぐに腰を浮かせるはずなのに。
なぜか今日の金澤は、椅子に深く腰掛けたままで。
それに、机の上に置いてある灰皿には、火を灯したままの煙草が紫煙を立ち昇らせている。
準備室に立ち込める香りは、コーヒーのそれよりもその紫煙の方が勝っていた。
一体、どうしたのだろう?
は扉を閉ざした準備室の戸口に佇んだまま、それらの違和感に心の中で首をかしげる。
もしかして、何か他の仕事が立て込んでいるのだろうか。
最終セレクションももう間近。
コンクール担当の金澤は忙しい時期なのかもしれない。
そう思ったは、机の上にある金澤の手元にふと視線を落として。
「―――あ!」
思わず声をあげた。
予想外に大きな声が出てしまい口を押さえるが、見開いた視線は見つけたそれから外さない。
肘をつく金澤のすぐ目の前に置かれている一冊の本。
それは間違いなく、先ほどまで自分が必死に探していたそれで。
ただ種類が同じなだけで、自分のものではないかもしれなかったけれど、は弾む動悸を抑え切れなかった。
「せ、先生、それ、その楽譜………」
「んあ? ああ、これ?」
これ? と視線で指し示す金澤に、はこれでもかというほど激しく頷いた。
昼間、忽然と姿を消した大切な楽譜。
ずっと探していて、結局見つけることが出来なくて。
レッスンの後、もう一度探してみようと思っていたのに。
「やっぱりこれ、お前さんのか。落とし物で届いてたぞ」
ほれ、と差し出された楽譜に、は慌てて飛びついた。
表紙を確かめて、中身を開いて、自分のものであることを確認する。
どこも破れたり汚れたりしていなくて、心底安堵した。
「ありがとうございます! ずっと、お昼になくしてから、ずっと探してて………」
もう離すまいとするかのように腕に抱きしめる。
見つからなかったらどうしようかと、ずっと不安だったのだ。午後の授業も手につかないほどに。
のその様子をただじっと見上げていた金澤は、不意に身じろぎして椅子の背にもたれかかった。
古びた椅子が不平をあげる。
「…………お前さん、それ、どこでなくした?」
「え?」
不意をついた問いに、は楽譜から顔を上げた。
しかし、真正面からぶつかった視線に、思わず逸らしてしまう。
それを取り繕うように、慌てて言葉を次いで。
「あの、エントランスです。お昼休みに友達とお弁当食べてて、ジュースを買いに、みんなでいったん離れたんです。それで戻ってきたら、楽譜がなくなってて」
「ふーん」
金澤のその反応に、は小首をかしげた。
自分から訊いておいて、まるで興味はないとでも言うように。
まあそれも、今に始まったことではないと言ってしまえばそうなのだけれど、なぜだろう、妙な違和感がまとわりついてはなれない。
しかしそんな疑問も、ふと思い出した事柄によって吹き飛んだ。
「あ、そうだ。先生あの、これ誰が届けてくれたんですか? 会ってお礼を………」
お礼を言わなければと思ったのだけれど、金澤は後ろ頭を掻きながら首を傾ける。
「さあな。俺が直接受け取ったわけじゃないんだよ。音楽室の忘れ物か何かで、準備室に誰かが置いてったらしくてな」
「そう、なんですか………」
ということは、やはり音楽科の生徒だったのかもしれない。
音楽室自体は普通科も使うが、準備室のあるエリアまで足を踏み入れるのは、ほとんど音楽科ばかりだ。
ちらりと。
の脳裏に、毎朝げた箱に入れられるあの白い紙片がよぎった。
それらがもたらすなんともいえない胸のうずきが、わずかにの表情を曇らせる。
もしかしたらこれも、その一環ではないのかと。
そんな考えが浮かんだが、しかしはそれを打ち消した。
もし考えたとおりなら、わざわざ音楽準備室に届けられているはずがないではないか。
自分の考えすぎだ。
がそう、心の中で頷こうとした時。
「…………」
「はい」
不意に名を呼ばれて、は我に返る。
腕の中の楽譜に落としていた視線を上げれば、机の上に肘をついてどこかしらを見つめている金澤がいて。
「お前さんに、話があるんだが」
いつになく真剣な金澤の声音は、低くの耳に届いた。
その表情もこころなしか、影を帯びているようにも見えて。
は疑問に思いながらも、はいと返事をした。
金澤は座っていた椅子を軋ませて立ち上がる。
灰皿の上に置いてあった吸いかけの煙草を口にくわえ、近くの窓に歩み寄って。
滅多に開けない窓を開くために、手をかけた。
硬い手ごたえに、耳障りな音が応える。
煙草の先が赤く灯るほど、しっかりと煙を吸い込んで。
「―――そろそろ、終わりにしないか、レッスン」
紫煙と共に吐き出された言葉を、は理解するのに時間がかかった。
「……………え?」
ようやくもらした声は意味をなさない。
頭は完全にその機能を停止しているとしか思えなくて、呆然と目の前の景色を映し出すばかりだ。
開けた窓から流れ込んでくるのは、放課後の賑やかな喧騒と新しい空気。
それと入れ替わるようにして、煙草の煙が外へ流れていく。
金澤はただ、窓の外を眺めたままで。
「……………どうして、ですか………?」
には、それしか口に出来る言葉がなかった。
こんなことなら、さっきの言葉も理解できなければよかったのにと。
そう思うけれど、その指している意味が、わかってしまって。
身動きが、出来なくなる。
金澤は、手にした煙草を再び大きく吸うと、窓の桟に押し付けて火を消した。
窓の外に向かうでもなく、怠惰に煙を吐き出す。
煙る視界に僅かに目を細めながら。
「もうコンクールも終わりだしな。そろそろ潮時だろう?」
そう言った金澤の目は、僅かに笑っているように見えた。
は呆然と、ただそれを見つめて。
瞬きすら、忘れてしまったらしい。
一度はなりを潜めた鼓動が、大きく脈を打ち始めるのを聞く。
「まあ俺も、元々個人レッスンはしない主義だったし。なんだかんだでお前さんもずいぶん上達したしなぁ。そろそろ一人でもやっていけ………」
「私が、好きだって言ったからですか」
真っ直ぐに見つめたまま、その声は押し殺したものだった。
金澤は僅かに目を見開いて、を見やる。
楽譜を抱いている腕が僅かに震えているのは、それほど力が入っているのだろう。
揺らぐ瞳は、彼女の普段のそれとは似ても似つかない。
一度、その想いを真っ直ぐにぶつけてきた時のものとも違う。
溢れそうになる何かを必死に押さえ込もうとしているかのような、そんな強い意志のすぐ裏側に。
水底から水面を見上げたような、ひどく頼りない光が揺らめいている。
それはまるで、縋られてでもいるようで。
「私が、先生にあんなこと言ったから………だから、だからなんですか? 迷惑だったから………」
「」
「だったら忘れてください。単なる生徒の戯言だって………忘れてください!」
ひどい焦燥感が、の胸の内を支配する。
悲しみより、怒りよりも何よりも。
ただただ、焦りと不安が占拠して。
一体なにを、どうすればいいのだろう?
「―――、あの時のことは、何も関係ない」
が落ち着くのを待って、金澤は口を開いた。
俯いたまま顔を上げないの表情はわからない。
「第三セレクションでお前さんの演奏を聴いたときから考えてた。もう俺には、お前さんをこれ以上伸ばしてやることができないんだよ」
教師としての技量の問題だな、と、金澤は言う。
微動だにしないを見やって。
「コンクールが終わって、お前さんがこれから先も歌うつもりがあるなら、ちゃんとした指導者を紹介してやる。こんな、声楽家崩れのいいかげんな奴じゃなくてさ」
冗談めかした口調が、ひどく軽薄だった。
は顔を上げることも出来ず、ただただ立ち尽くすばかりだ。
金澤はしばらくそんな彼女を見つめていたが、不意に苦笑を浮かべると白衣のポケットに片手を突っ込んで、自分から準備室の出入り口に足を向けた。
の横を通り過ぎざま、その頭に手を乗せる。
言葉はない。
ただの一瞬も、視線を交わさずに。
金澤は準備室を出て行った。
New!遥かなる時空の中で3 十六夜記
★★★★★
ついに発売!
あの 『遥かなる時の中で3』 の続編です!
今までの1から2、2から3のように、時代やキャラが変わるのではなく、
遥か3のキャラクターたちがそのまま持ち越される今回のゲーム。
舞台は遥か3の最終局面である、壇ノ浦の合戦で平氏に源氏が勝利した直後から始まります。
合戦が終わり、神子や八葉たちにも平穏が訪れるかと思われたその矢先。
大将である源頼朝が、人々の信仰を集める神子とその仲間を廃そうと策をめぐらせる。
反逆者として処断されそうになった神子たちは寸前でその手を逃れ、一路奥州は平泉を目指します。
この平泉と言う土地は、八葉の一人である九郎と弁慶が少年期を過ごした縁の場所なのですが、
そこで僅かな平和を得たのも束の間。
頼朝の追っ手はこの平和な奥州にも伸びてくるのです………。
『遥か3』 では戦の進行が主軸にあったため、どこか殺伐とした、
張り詰めた緊張感の中で進んでいたストーリー。
キャラたちとのイベントも、戦の影を拭い去ることは難しいものが多かったように思います。
もちろん、その緊張感溢れる中で繰り広げられる、
意中の人との恋愛がまたかなりツボだったりするのですが………。(笑)
今回の 『十六夜記』 では、それに加えて 蜜月イベント と呼ばれる、
平穏な生活の中で起こるイベントが用意されています。
戦を離れた 「拠点」 で一時の平穏な日常を送る八葉たち。
リラックスできる状態だからこそ垣間見せる、
彼らの新たな一面を知ることの出来るなんともナイスなイベントなんです!
とくにリズ先生なんか気になりませんか? リラックスしている先生って、先生って………っ。
もうそれだけで萌えますとも!
と・こ・ろ・がっ。
この 『十六夜記』 の注目点はそれだけじゃないんです。
大注目なのは新たなキャラクターの存在!
計3人出てくるのですが、落とせそうなのは2人かな?
そしてこの二人の内の一人が、あの『遥か3』では敵方だった、平知盛と瓜二つなんですよ!
性格は全然違うようです。だから別人なのかなぁ。微妙なところです。
知盛が清廉潔白、素直従順になったような顔つき。そして性格………。
どうせなら前のままの方が良かったです。 彼のあの退廃的な雰囲気がかなりツボだったんですよ私。
その点でいうと、もう一人の新キャラの方がいいかもしれません。
ていうかこちらは、管理人のツボにクリティカルヒットしました!(笑)
ビジュアルはもちろんのこと、その性格設定もかなり惹かれます。
眼光鋭い怜悧な青年って………、黒髪長髪に眉間に皺って………っ!
彼がツボじゃなくて誰がツボだって話ですよ!
むしろ彼を落としたい。 ぜひとも落としたい。 彼の為にこのゲームを買おうかって勢いです。
でも攻略対象に入っているかは微妙なところですね。 難しそう。(涙)
ああ、だがしかし、一度ついた勢いは止められそうにありません。
その他にも、バリエーションを増したキャラたちの協力技や、新たなバロメーターの追加など、
盛りだくさんの『十六夜記』。
画像の綺麗さは折り紙つきです。 かなり綺麗。
発売は9/22ですが、予約はすでに始まってますね。
『遥か3』と連動させて楽しむも良し。 まったく新しい物語として楽しむも良し。
いまから大期待です。
『遥かなる時空の中で3』はこちら。
金色のコルダ 〜 Primavera 〜
★★★★★
コルダファン必見! 初の ”金色のコルダオンリーDVD”!
ネオロマライブDVDとはまた違った、コルダ一色のDVDでございます。
主となっているのはコルダのメインキャラ総出演の『爆笑トーク大会』。
爆笑と言うだけあって、本気で笑えます。
声優さんの素がかなり出ているのですが、コルダの収録時の裏話とか聞けておもしろかったですね。
そのほかにも六個のお題にそって話が進められていくので内容は豊富。
個人的には、冬海ちゃん役の声優さんがかなりのハマり役なのにびっくりしました。
もー、冬海ちゃんそのものって感じ。
土浦君が言うところの、吹けば飛びそうなというか、つつけば壊れそうなというか。
可憐でした。(笑)
また、 『ヴァイオリン講座』 や 『三年B組金やん先生』 といった企画も盛りだくさん。
もちろん7人の歌も、なんとライブバージョンで収録されています。
歌で大注目なのは、月森蓮役の谷山紀章氏!
なんですかあの上手さっ! あの美声っ! 反則ですよ! ってくらいすごいです。
いやー、びっくりでしたね。 かなり上手い。 一見の価値ありです。
できればネオロマライブでやるお芝居なんかも収録しておいてほしかったですねぇ。
いや、まあそれは、ライブのDVDを見ろってことなんでしょうが・・・・・・。
個人的にはもうちょっとキャラを出してほしかったかなぁ。本当に声優さんの素が楽しめるDVDです。
ヴァイオリン組、3Bキャラ好きの人には特にオススメしたいですね。
この四人がかなり出張っているので大満足間違いなしでしょう。
金色のコルダ マエストロ養成講座
★★★★★
皆さまおなじみの金色のコルダ。
その ”完全攻略&完全データ集” です!
『え〜、でも私、とっくにエキスパートガイド持ってるもん』
『ていうか、もうスチル全部集まったし。見る必要ナッシング!』
―――と、お思いの方々もいらっしゃることでしょう。
ところが!
あなどっちゃあいけません。これは単なるゲーム攻略本ではないのです!
ゲームの攻略、いわゆるコンプリートしたとされる一つの条件として、スチルの全収集が挙げられますね?
乙女ゲームにおいて、この条件は必須です。これさえ満たせば、ゲーム内の九割方のイベントを見たことになるか
らです。ところが、はたしてそれで、全てのイベントを見れたのでしょうか?
ご存知のようにこの金色のコルダには、恋愛○段階という大きなイベントの他に、こまごまとしたイベントが多数用
意されています。
プレイヤーにとって、それは嬉しいことなのですが、いかんせん一体どういう条件でそれらが発生するのか。
また、どれだけの数が用意されているのか。それらの予測がまったくつかないというのが現状でした。
かく言う私も、『あの人のイベントを、一つたりとも見逃すものかッ!』 と、意気込んでいた時期はありましたが、い
かんせんまったく予測のつかないものを、網羅するだけの技量も根性もなく………。
すっかりゲームへの熱意は冷め、こうしてドリーム小説に没頭しているわけではありますが………。(笑)
なんとこのマエストロ養成講座には、それらの情報が載っているのです!
しかもなんと、 「恋愛対象5人同時攻略」 などというものがあるそうではありませんか!
私は知りませんでしたよ、ええ。全然まったくもって。そんなものがあるなんて。七人攻略も夢じゃないらしいですね?
そうしてなんとこの本には、その情報まで載っているというのです!
私が一番惹きつけられるのは、二人以上を同時進行させた時に見れるあの嫉妬イベントについての情報です
な! ぜひ見たい、なんとしても見たい、死ぬほど見たい………。
再びコルダ熱が燃え上がる気配がいたします。(爆)
どうやらイベントのセリフ等は冒頭部分のみ掲載という状態なようですが、そのほうが見る楽しみが倍増ですよね。
ていうか、先にバラすようなことはしないで下さい。
やりこみプレイや完全データ、ディープな攻略法(笑)など、40種類の講座が収録されているこの一冊。
なぜもっと早く発売してくれなかった、ルビーパーティ!? と叫びたいのは山々ですが。
とにかくオススメです。
幕末恋華・新撰組
★★★★☆
トップページでも紹介している、『うるるんクエスト 恋遊記』と同じ3Dの作品。
本格派歴史系恋愛アドベンチャーですね。
史実に沿った事件が起こる中で、女性隊士として新撰組に所属することになった主人公。
時代の荒波に翻弄されながらも、刀を取り、懸命に戦い生き抜いていくのです。
まさしくゲーム版ドリームですな。
なにぶん新撰組ですから、どうやったって悲恋になるだろうってキャラはいますが、訪れたEDに感動することは請
け合いです。
絵柄も綺麗ですし、声優陣も豪華なメンバーが揃っているので満足できると思いますよ?(しかもフルボイス)
ただ、D3という会社の方針として、『安価で攻略も簡単なものを』という目標? 理念? の元に製作された物です
から、攻略は簡単です。
人によっては物足りなさを感じてしまうかも?
そういった点では初心者向きですかねぇ。
ですが、近藤勇や沖田宗司、土方歳三などと、時代に全てを捧げて一心に生き、けれどもその一方で、どうするこ
ともできずに湧き上がる暖かな思い。
これはかなり胸にきます。
現代に生きる私たちには予想できない、様々な人間模様が用意されているかも。
個人的にはおすすめですが、やはり攻略の難易度が低いことを踏まえて、星は四つ。
星の王女3 〜天・地・人の創世記〜
★★★★★
業界初の女性向18禁恋愛アドベンチャー第三弾!
なんと今度は全年齢対象の、健全版として帰ってきた!?
ちょっとびっくりな展開ですが、安心してください、大丈夫です。(何がさ)
たしかにこの『星の王女3』は全年齢を対象としたソフトウェアと表記されていますが、
もちろんちゃんと18禁版も用意されています。
今度の舞台は神話の世界。
絵もストーリーもグレードアップして、かなり満足度は高いです。
さすがに三度目ともなると、それまでの問題を解消してゲームとしての完成度も上がっていますね。
今度は、これまでの『星の王女1、2』のように選択肢を選んでいくだけのものではなくて、ゲーム度もランクアップ。
そして画像の綺麗さはさることながら、BGMの成長ぶりにも目を見張ります。
攻略対象のキャラは、幅広い年齢層を用意。
見た目もプリティな少年(耳とんがってますけど)から、ナイスミドルまで(かなり管理人好み)盛りだくさん!
いろんな人に楽しんでもらえるよう、企画されているようです。
普通にゲームを買うと健全版なので、
18禁版を楽しもうと思う人は、それと一緒に18禁対応ディスクを買わないといけないんですが、
二枚あわせても前回の価格とさほど変わりません。
ちょっと高くなってるかな? でも、内容を考えれば許容範囲ですね。
やはり18禁となると市場が限られてしまうようで、今回の健全版作成は美雷さんの市場開拓が目的なようです。
まあ、世間には18禁と聞いただけで思わず尻込みしてしまう方もいらっしゃるでしょうしねぇ。
管理人はまったく全然OKな人間ですが。
乙女の恥じらいなんて、とうの昔に焼却処理いたしましたとも!
ていうか、いいじゃないか、18禁だって! 子孫繁栄の重要な過程をちょっとロマンチックに表現しただけじゃないか!
自分たちだって、こういう営みの果てに生まれて来た存在さ!
………なーんて主張してみたりして。
いや、まぁ、これには色々人それぞれにおっしゃりたいことがあるでしょうね。
これは管理人の私的な意見ということで。
とにかく、これまで18禁だからと尻込みしていたあなた! この機会に試してみてはどうでしょう。
別に18禁対応ディスクを買わなくても、充分乙女ゲームとして楽しめる内容になっているので心配なし。
つまりはそういうシーンがカットされてるだけですからね。
キャラがとにかくカッコいいんです。ハマって下さい。
18禁版で楽しむ時に使う、追加ディスクはこちら。(星の王女3 〜天・地・人の創世記〜 18禁対応追加ディスク)