23 それぞれ
「今のお気持ちは?」
「………………おはよう、天羽ちゃん」
靴箱を今まさに開けんとしたところで突然マイク代わりのペンを向けられ、はとりあえず人間として必要最低限の礼儀を尽くした。
第三セレクションが無事に終わり、土日をはさんだ今日は月曜日である。
いつもと変わらず登校したは、靴箱の前で天羽に捕まったのだった。
靴箱の茶色い小さな蓋をパカリと開けて。
「もー、そんなこと聞きたいんじゃないんだってば」
「私は何も聞こえない」
白々しく目をそらし、上履きを足元に置いた。
履きかえて、代わりに靴を中へ仕舞う。
その一連の動作を見ていた天羽は、やれやれとばかりに溜め息をついて。
「もっとさあ、こう、喜びの言葉とかはないわけ? せっかく初のセレクション優勝を果たしたのにさ」
「…………」
は黙って靴箱の蓋を閉ざした。
そしてゆっくりと天羽の方を振り返り。
「で、天羽ちゃんはそれを聞いて、どうするつもりデスカ?」
にっこりと微笑んでみれば、天羽の顔にも満面の笑みが広がる。
そして当然とばかりに吐き出される言葉。
「もちろん、普通科参加者の奇跡と題して、学園新聞で特集記事を……」
「ノーコメントでお願いします」
きっぱりすっぱりそう言うと、はくるりと踵を返して歩き出した。
表情は笑顔のままだったが、冗談じゃないとそのオーラが言っている。
特集記事なら、もっと需要のある人がいるじゃないかとは言うのだけれど、天羽はふるふると首を横に振るばかり。
「柚木先輩の特集はコンクール以外でもやってるし、サラブレッド月森君は今回のセレクションではふるわず。同じ普通科参加者の土浦君もご同様。ってことで、いま一番話題性に富んでいるのはあんたってわけよ」
だからコメント、と言って、天羽はの教室までついてきた。
窓際のの前の席に無断で腰掛ける。
その手にはメモとペン。
「第三セレクションにして初優勝を飾ったわけですが、ご感想は?」
「…………ウレシイデス」
「今回演奏された曲は情感がこもっていたと評判ですが?」
「…………アリガトウゴザイマス」
「最終セレクションに向けての意気込みを聞かせてください」
「…………ガンバリマス」
どの答えの前にもしばらく考えるような間をあけているにもかかわらず、出てくる答えは機械仕掛けのような片言ばかり。
メモを取る必要性のまったく感じられないそれに、天羽は手を止めてじとりとの顔を見やった。
黙々と鞄の中身を机の中に移している様子を眺め、はーっとこれ見よがしな溜め息を吐く。
ペンを机の上に投げ出して。
「まーったく。金曜日はセレクションが終わるとさっさと帰っちゃうし、土日はいつもうろうろしてる公園とか駅前にもいないしさ。せっかく今日まで待ってたっていうのに、なんだろうね、このテンションの低さは」
「燃料の無駄使いはやめましょう。アイドリングストップ」
「どっちかっていうと、燃料不足のような感じがするけど?」
頬杖をつく天羽は呆れ顔だ。
は不意に顔を上げると、にっこりと微笑みを浮かべた。
そんなことないよ? と小首を傾げて。
天羽はそんな友人を胡散臭げな目つきで見やった。
元々、順位とか云々の前にコンクールに出場するだけで一杯いっぱいなことは知っているが、それでも第一、第二セレクションの時のことを思えば今の態度はどことなくおかしい気もする。
第三セレクションが終わったことで安心するよりも先に、その後に待ち受けている最終セレクションへの緊張が先行したのかとも思ったけれど、そう簡単なこととも思えなかった。
「ま、いいけどね。とりあえず今回のことで、影でこそこそやってる不届きな連中も少しは大人しくなるかもだし?」
「…………え?」
天羽のその言葉に、は不意をつかれる。
間抜けな声を出してしまってから、しまったと思った。
天羽は半眼でその様子を見やって。
「気づいてないとでも思ってた? 新聞部の敏腕記者をなめてもらっちゃ困るよ」
「な、なんのことかな〜………」
は往生際悪くもスイと目をそらす。
しかしその顔は明らかに動揺しているのがバレバレで、こんなんじゃ五歳の子供も騙せないだろう。
天羽の口からは呆れかえった吐息が漏らされた。
「あんたねぇ、男の土浦がそういつまでも違うクラスの、しかも女子の靴箱を毎日毎日確認できるわけがないでしょ。不審者丸出しじゃない」
鋭い天羽の指摘に、は言葉を詰まらせて小さくなる。
実は、もその可能性に気づいていないわけではなかったのだ。
下手をすれば、根も葉もない噂をたてられることだったあるかもしれない。
いや、むしろ葉っぱぐらいはあるものだから、余計にやっかいなことになることだって考えられる。
そう思ったは一度、土浦にとって不名誉となるその事態を避けるために、土浦に対してもう大丈夫だからと断ったことがある。
しかしその時に土浦から「迷惑か?」と問われ、決してそんなことを思っていたわけではなかったは、これでもかというほど大きく首を横に振った。
むしろありがたいぐらいなのだと。
でもそれじゃあ土浦君に迷惑が……と口にする前に、だったら余計なことは考えるなと遮られてしまったのだ。
それ以来、はどうすることも出来ずに甘えてしまっていたのだけれど。
「もしかして、土浦君が天羽ちゃんに………?」
相談したのかと問いかければ、天羽は首を横に振る。
あいつがそんなことするわけがないと言って。
「あたしが白状させたんだよ。言ったでしょ、記者をなめてもらっちゃ困るって」
毎朝違うクラスの靴箱の前をわざわざ通っている土浦を、たまたま見かけた天羽が目をつけたのだ。
そうして張り込み、裏を取って、彼を追い詰めたと。
少々誇らしげに語る天羽。
それ以来、土浦に代わって天羽が毎朝の靴箱チェックを行っているのだとか。
「違うクラスでも、同じ女子の方が何かと都合がいいからね。ついでに張り込んで犯人を突き止めてやろうと思ったけど、土浦に止められたわよ。あんたがそれを望んでないからって言って」
少し責めるような口調で言われ、は苦笑を浮かべた。
そう、は犯人を突き止めることなど望んでいない。
自分の受けている仕打ちが理不尽なものだとはわかっているが、それでも彼女たちの言い分ももっともだと思うからだ。
それに、きっとその手紙を置いた人間ばかりが問題なのではないだろう。
あからさまに行動を取る人たちだっているのだから。
は複雑な笑みを浮かべたまま、ごめんねと呟く。
「なんでが謝るのよ。謝らなきゃいけないのは連中でしょ! まったく、そんなだから向こうのいいように………」
立腹した天羽が本格的に説教をたれようとしたとき、丁度朝のHR開始を告げる予鈴が鳴った。
天羽は口惜しげに押し黙って。
「とにかく、これ以上何かあるようならあたしに言うんだよ、いい?」
「ありがとう、天羽ちゃん」
席を立つ天羽に向かっては微笑んだ。
それからしばらくしないうちに、担任が教室へと入ってくる。
HRが始まり、連絡や今後の予定が伝えられて。
そして始業のチャイムが鳴り出す前に終えたHRの最後に、担任はのことを呼び出した。
その他のクラスメイトたちは、それぞれ授業の準備に取り掛かっている。
は何事かと首をかしげながら前へと進み出て。
「金澤先生から預かってな。なんでも、次のセレクションに関する書類だそうだが」
「あ、はい。ありがとうございます」
礼を述べて受け取ったそれは、毎回セレクションの最初に渡される次のテーマを知らせるものだった。
開催日時と、まったく変わらない注意事項と。
形式的なそれは、いつもは金澤から手渡されるはずのもの。
時には呼び出され、時には向こうから尋ねてきて。
けれど今回に限ってその書類は、担任を通して渡された。
は自分の席へと戻りながら、プリントを手にする指に力をこめる。
セレクション以来、何かに閉ざされたような、そんな虚無感に満たされる胸の奥が、それでもなおズクリと。
言葉に出来ない痛みに襲われたことに、は僅かに眉根を寄せた。
*
『―――もう、終わりにしましょう』
人生最悪の日。
あの時から、俺の暗黒時代は幕をあけた。
恋を失い、歌を失い、輝かしい未来を失って。
そしてそれは、きっと今でも続いているに違いない。
たった一つの歌によって切り開かれた過去の傷口は、こんなにも鮮明に痛みを訴えている。
それは古傷とは思えないほどの鋭利さで。
ずきり、ずきりと。
『―――私が先生を、好きではいけませんか?』
過去のそれにリンクする現在。
錯覚しそうになる愚かな自分に、その痛みは過去の傷だと言い聞かせた。
決して、新たな何かによってもたらされるものではないのだと。
愛だとか恋だとか。
甘美できらめかしく、なによりも残忍なそれを。
自分は決して、求めてなどいない―――。
「お疲れですね、金澤先生」
「は? ああ、ええ、まぁ………」
無意識のうちにもらしていた溜め息の瞬間を向かいの席の同僚に目撃され、金澤は曖昧に苦笑を浮かべた。
一時間目が始まった今、職員室に残っているのは授業のない教師ばかり。
次の授業の準備やらノートの点検やらをしながら、近くにいた面々が片手間のように話に加わりだすのはいつものこと。
今日の話もそんな流れで始まった。
何気なく耳にした会話に、他の同僚たちも集まって来て。
「コンクールもとうとう最終セレクションで、疲れが溜まってらっしゃるんじゃないですか。金澤先生は担当でいらっしゃるから」
「その上今回は、普通科の生徒の個人レッスンを引き受けられたそうですし。ええと、なんて言いましたっけね、ほら、先日のセレクションで優勝した………」
「」
言いよどんだ楽理担当の教師に金澤が答えると、彼はそうそうと満足げに頷いた。
金澤はおもむろに机の引き出しを探り、そこからまだ新しいパッケージの煙草を取り出す。
封を切り、煙草をくわえ、火を灯して。
「いやぁ、彼女の成長ぶりには目を見張るものがありますよね。コンクール出場が決まったときには随分不安もありましたけど」
「実際第三セレクションを見てみれば、なかなかどうして。普通科とは思えない出来で驚きましたよ。それも金澤先生のご指導のたまものですか」
僅かに揶揄するような、冗談めいた響きを含ませたその言葉に、金澤は吸い込んだ煙草の煙を軽く吐き出す。
「俺はこれといって特別な指導はしていませんよ。あえて言うなら彼女の素質でしょう」
ファータに選ばれたその素質。
その事実を知るのは学長と、過去にコンクールに出場した経験のあるものだけだ。
何も知らない現実的な芸術家の面々は、呑気に声を上げて笑う。
「それにしても、の演奏は本当に普通科とは思えませんでしたね。どうです、いっそ彼女に転科を勧めてみては」
自分とそう変わらない年の同僚のその言葉に、煙草を持つ金澤の指がぴくりと動いた。
しかしその反応に気づく者はなく、話は盛り上がりを見せる。
「そうですなぁ、高校生であれだけの解釈と情感がだせるのは、声楽専攻の生徒のなかにもそうはいませんよ。難を言うなら、技術面の未熟さが目立つのがなんとも惜しい」
「むしろ、音楽科は全体的に技術面ばかりに固執する傾向がありますからね。あの未熟さが、矯正されていない自由さを感じさせて面白いと思います」
「しかしこの先を考えるなら専門的な指導は受けておくべきでしょう。どうです、金澤先生。彼女の担当教師としては」
「あー………」
話をふられ、金澤はぽりぽりと後ろ頭を掻き乱す。
転科だなんてそんな重要なこと、こんな茶飲み話でするようなもんじゃないだろうと思いながらも、さすがにそれを口にすることは出来ずに言葉を濁した。
しばらく当り障りのない言葉を探して。
「それは、本人次第でしょう。本人が望むなら、それも一つの道だとは思いますがね」
あまり興味のなさそうな金澤に、女性教諭が意外そうな声を出す。
「あら、金澤先生は彼女がどんな演奏家に育つか見てみたいとは思われないんですか?」
多かれ少なかれ個人レッスンを引き受ければ、教える側にある種の親的感情が芽生えることが少なくない。
そして生徒が優秀であればあるほど、その成長ぶりに期待が膨らもうというものなのに。
当の金澤は、くわえた煙草をふかしつつ。
「別に、俺は固執しませんよ。が音楽家を目指そうと、別の道を歩もうと、それはそれでいいんじゃないんですか」
どっちでもかまいませんよ、と。
投げやりに答える金澤に、その場にいた同僚たちは相変わらずだと笑った。
吐き出した紫煙が白く煙る。
そのままなし崩しに他の話題に移り、尽きせぬ話を続ける同僚たちを横目にしながら。
細く煙を立ち昇らせる煙草の先を見つめる金澤の思考がどこにあるのか、知る者はここにはいない。
New!遥かなる時空の中で3 十六夜記
★★★★★
ついに発売!
あの 『遥かなる時の中で3』 の続編です!
今までの1から2、2から3のように、時代やキャラが変わるのではなく、
遥か3のキャラクターたちがそのまま持ち越される今回のゲーム。
舞台は遥か3の最終局面である、壇ノ浦の合戦で平氏に源氏が勝利した直後から始まります。
合戦が終わり、神子や八葉たちにも平穏が訪れるかと思われたその矢先。
大将である源頼朝が、人々の信仰を集める神子とその仲間を廃そうと策をめぐらせる。
反逆者として処断されそうになった神子たちは寸前でその手を逃れ、一路奥州は平泉を目指します。
この平泉と言う土地は、八葉の一人である九郎と弁慶が少年期を過ごした縁の場所なのですが、
そこで僅かな平和を得たのも束の間。
頼朝の追っ手はこの平和な奥州にも伸びてくるのです………。
『遥か3』 では戦の進行が主軸にあったため、どこか殺伐とした、
張り詰めた緊張感の中で進んでいたストーリー。
キャラたちとのイベントも、戦の影を拭い去ることは難しいものが多かったように思います。
もちろん、その緊張感溢れる中で繰り広げられる、
意中の人との恋愛がまたかなりツボだったりするのですが………。(笑)
今回の 『十六夜記』 では、それに加えて 蜜月イベント と呼ばれる、
平穏な生活の中で起こるイベントが用意されています。
戦を離れた 「拠点」 で一時の平穏な日常を送る八葉たち。
リラックスできる状態だからこそ垣間見せる、
彼らの新たな一面を知ることの出来るなんともナイスなイベントなんです!
とくにリズ先生なんか気になりませんか? リラックスしている先生って、先生って………っ。
もうそれだけで萌えますとも!
と・こ・ろ・がっ。
この 『十六夜記』 の注目点はそれだけじゃないんです。
大注目なのは新たなキャラクターの存在!
計3人出てくるのですが、落とせそうなのは2人かな?
そしてこの二人の内の一人が、あの『遥か3』では敵方だった、平知盛と瓜二つなんですよ!
性格は全然違うようです。だから別人なのかなぁ。微妙なところです。
知盛が清廉潔白、素直従順になったような顔つき。そして性格………。
どうせなら前のままの方が良かったです。 彼のあの退廃的な雰囲気がかなりツボだったんですよ私。
その点でいうと、もう一人の新キャラの方がいいかもしれません。
ていうかこちらは、管理人のツボにクリティカルヒットしました!(笑)
ビジュアルはもちろんのこと、その性格設定もかなり惹かれます。
眼光鋭い怜悧な青年って………、黒髪長髪に眉間に皺って………っ!
彼がツボじゃなくて誰がツボだって話ですよ!
むしろ彼を落としたい。 ぜひとも落としたい。 彼の為にこのゲームを買おうかって勢いです。
でも攻略対象に入っているかは微妙なところですね。 難しそう。(涙)
ああ、だがしかし、一度ついた勢いは止められそうにありません。
その他にも、バリエーションを増したキャラたちの協力技や、新たなバロメーターの追加など、
盛りだくさんの『十六夜記』。
画像の綺麗さは折り紙つきです。 かなり綺麗。
発売は9/22ですが、予約はすでに始まってますね。
『遥か3』と連動させて楽しむも良し。 まったく新しい物語として楽しむも良し。
いまから大期待です。
『遥かなる時空の中で3』はこちら。
金色のコルダ 〜 Primavera 〜
★★★★★
コルダファン必見! 初の ”金色のコルダオンリーDVD”!
ネオロマライブDVDとはまた違った、コルダ一色のDVDでございます。
主となっているのはコルダのメインキャラ総出演の『爆笑トーク大会』。
爆笑と言うだけあって、本気で笑えます。
声優さんの素がかなり出ているのですが、コルダの収録時の裏話とか聞けておもしろかったですね。
そのほかにも六個のお題にそって話が進められていくので内容は豊富。
個人的には、冬海ちゃん役の声優さんがかなりのハマり役なのにびっくりしました。
もー、冬海ちゃんそのものって感じ。
土浦君が言うところの、吹けば飛びそうなというか、つつけば壊れそうなというか。
可憐でした。(笑)
また、 『ヴァイオリン講座』 や 『三年B組金やん先生』 といった企画も盛りだくさん。
もちろん7人の歌も、なんとライブバージョンで収録されています。
歌で大注目なのは、月森蓮役の谷山紀章氏!
なんですかあの上手さっ! あの美声っ! 反則ですよ! ってくらいすごいです。
いやー、びっくりでしたね。 かなり上手い。 一見の価値ありです。
できればネオロマライブでやるお芝居なんかも収録しておいてほしかったですねぇ。
いや、まあそれは、ライブのDVDを見ろってことなんでしょうが・・・・・・。
個人的にはもうちょっとキャラを出してほしかったかなぁ。本当に声優さんの素が楽しめるDVDです。
ヴァイオリン組、3Bキャラ好きの人には特にオススメしたいですね。
この四人がかなり出張っているので大満足間違いなしでしょう。
金色のコルダ マエストロ養成講座
★★★★★
皆さまおなじみの金色のコルダ。
その ”完全攻略&完全データ集” です!
『え〜、でも私、とっくにエキスパートガイド持ってるもん』
『ていうか、もうスチル全部集まったし。見る必要ナッシング!』
―――と、お思いの方々もいらっしゃることでしょう。
ところが!
あなどっちゃあいけません。これは単なるゲーム攻略本ではないのです!
ゲームの攻略、いわゆるコンプリートしたとされる一つの条件として、スチルの全収集が挙げられますね?
乙女ゲームにおいて、この条件は必須です。これさえ満たせば、ゲーム内の九割方のイベントを見たことになるか
らです。ところが、はたしてそれで、全てのイベントを見れたのでしょうか?
ご存知のようにこの金色のコルダには、恋愛○段階という大きなイベントの他に、こまごまとしたイベントが多数用
意されています。
プレイヤーにとって、それは嬉しいことなのですが、いかんせん一体どういう条件でそれらが発生するのか。
また、どれだけの数が用意されているのか。それらの予測がまったくつかないというのが現状でした。
かく言う私も、『あの人のイベントを、一つたりとも見逃すものかッ!』 と、意気込んでいた時期はありましたが、い
かんせんまったく予測のつかないものを、網羅するだけの技量も根性もなく………。
すっかりゲームへの熱意は冷め、こうしてドリーム小説に没頭しているわけではありますが………。(笑)
なんとこのマエストロ養成講座には、それらの情報が載っているのです!
しかもなんと、 「恋愛対象5人同時攻略」 などというものがあるそうではありませんか!
私は知りませんでしたよ、ええ。全然まったくもって。そんなものがあるなんて。七人攻略も夢じゃないらしいですね?
そうしてなんとこの本には、その情報まで載っているというのです!
私が一番惹きつけられるのは、二人以上を同時進行させた時に見れるあの嫉妬イベントについての情報です
な! ぜひ見たい、なんとしても見たい、死ぬほど見たい………。
再びコルダ熱が燃え上がる気配がいたします。(爆)
どうやらイベントのセリフ等は冒頭部分のみ掲載という状態なようですが、そのほうが見る楽しみが倍増ですよね。
ていうか、先にバラすようなことはしないで下さい。
やりこみプレイや完全データ、ディープな攻略法(笑)など、40種類の講座が収録されているこの一冊。
なぜもっと早く発売してくれなかった、ルビーパーティ!? と叫びたいのは山々ですが。
とにかくオススメです。
幕末恋華・新撰組
★★★★☆
トップページでも紹介している、『うるるんクエスト 恋遊記』と同じ3Dの作品。
本格派歴史系恋愛アドベンチャーですね。
史実に沿った事件が起こる中で、女性隊士として新撰組に所属することになった主人公。
時代の荒波に翻弄されながらも、刀を取り、懸命に戦い生き抜いていくのです。
まさしくゲーム版ドリームですな。
なにぶん新撰組ですから、どうやったって悲恋になるだろうってキャラはいますが、訪れたEDに感動することは請
け合いです。
絵柄も綺麗ですし、声優陣も豪華なメンバーが揃っているので満足できると思いますよ?(しかもフルボイス)
ただ、D3という会社の方針として、『安価で攻略も簡単なものを』という目標? 理念? の元に製作された物です
から、攻略は簡単です。
人によっては物足りなさを感じてしまうかも?
そういった点では初心者向きですかねぇ。
ですが、近藤勇や沖田宗司、土方歳三などと、時代に全てを捧げて一心に生き、けれどもその一方で、どうするこ
ともできずに湧き上がる暖かな思い。
これはかなり胸にきます。
現代に生きる私たちには予想できない、様々な人間模様が用意されているかも。
個人的にはおすすめですが、やはり攻略の難易度が低いことを踏まえて、星は四つ。
星の王女3 〜天・地・人の創世記〜
★★★★★
業界初の女性向18禁恋愛アドベンチャー第三弾!
なんと今度は全年齢対象の、健全版として帰ってきた!?
ちょっとびっくりな展開ですが、安心してください、大丈夫です。(何がさ)
たしかにこの『星の王女3』は全年齢を対象としたソフトウェアと表記されていますが、
もちろんちゃんと18禁版も用意されています。
今度の舞台は神話の世界。
絵もストーリーもグレードアップして、かなり満足度は高いです。
さすがに三度目ともなると、それまでの問題を解消してゲームとしての完成度も上がっていますね。
今度は、これまでの『星の王女1、2』のように選択肢を選んでいくだけのものではなくて、ゲーム度もランクアップ。
そして画像の綺麗さはさることながら、BGMの成長ぶりにも目を見張ります。
攻略対象のキャラは、幅広い年齢層を用意。
見た目もプリティな少年(耳とんがってますけど)から、ナイスミドルまで(かなり管理人好み)盛りだくさん!
いろんな人に楽しんでもらえるよう、企画されているようです。
普通にゲームを買うと健全版なので、
18禁版を楽しもうと思う人は、それと一緒に18禁対応ディスクを買わないといけないんですが、
二枚あわせても前回の価格とさほど変わりません。
ちょっと高くなってるかな? でも、内容を考えれば許容範囲ですね。
やはり18禁となると市場が限られてしまうようで、今回の健全版作成は美雷さんの市場開拓が目的なようです。
まあ、世間には18禁と聞いただけで思わず尻込みしてしまう方もいらっしゃるでしょうしねぇ。
管理人はまったく全然OKな人間ですが。
乙女の恥じらいなんて、とうの昔に焼却処理いたしましたとも!
ていうか、いいじゃないか、18禁だって! 子孫繁栄の重要な過程をちょっとロマンチックに表現しただけじゃないか!
自分たちだって、こういう営みの果てに生まれて来た存在さ!
………なーんて主張してみたりして。
いや、まぁ、これには色々人それぞれにおっしゃりたいことがあるでしょうね。
これは管理人の私的な意見ということで。
とにかく、これまで18禁だからと尻込みしていたあなた! この機会に試してみてはどうでしょう。
別に18禁対応ディスクを買わなくても、充分乙女ゲームとして楽しめる内容になっているので心配なし。
つまりはそういうシーンがカットされてるだけですからね。
キャラがとにかくカッコいいんです。ハマって下さい。
18禁版で楽しむ時に使う、追加ディスクはこちら。(星の王女3 〜天・地・人の創世記〜 18禁対応追加ディスク)