★ 『遥かなる時空の中で3』の続編、『十六夜記』PS2 が発売決定!
  壇ノ浦の合戦の後、反逆者として追われた神子と八葉がたどり着いた先は奥州だった。 平家との戦いの後、新たに紡がれる恋の物語。
                       遥か3では落としたくても落とせなかったあの人が、ついに、ついに落とせそうな予感です………! ★







 21 occasione ― 後編 ―






 放課後の職員室はとても雑多だ。
 先生たちがこぞって受け持ちの教室から戻り、加えて掃除の点検の催促に来る生徒や、部活の顧問のところに来る生徒、呼び出しをくらった生徒など、様々な人間が様々な用でこの場所を訪れる。
 そうしてその一人であるもまた、広くない通路を何とか通り抜け担任の席へと近づいていった。


「先生、日誌持ってきました」

「ん? おお、ごくろうさん」


 なにやら机に向かっていた担任が、ぎしりと椅子を軋ませて振り返る。
 の差し出している黒い表紙の日誌を見ると、片手を出して受け取った。
 はそれを見るや否や、早々にその場を去ろうとして一礼し、踵を返そうとする。
 これだけ人で溢れ返っていればそう簡単に鉢合うこともないだろうが、それでも万が一と言うことがある。
 用を済ませてしまえば、これ以上ここに長居はしたくなかった。

 したくはなかったのだけれど。

 しかしが完全に踵を返してしまうよりも、担任が口を開く方が早かった。


「そう言えば、お前、頑張ってるそうじゃないか」

「はい?」


 担任の脈絡の無い発言に、無視することもできないは首を傾げ振り返る。


「コンクールだよ、コンクール。たしか今週の金曜日にもセレ………なんて言ったかな。とにかくあっただろう、コンクールが」


 なんともいい加減なごまかし方で話を強引に進める担任。
 しかしそれに答えたのは、向かい側の机に座る別のクラスの先生で。


「セレクションですよ先生。確か次は第三だったんじゃないかな? なあ、

「え? あ、はぁ………」


 とてもナチュラルに話し掛けられたが、その先生とはまったく面識が無かった為に少々面食らう。
 教科を受け持ってもらったこともない。
 かろうじて顔を覚えている程度なのに、相手には名前まで覚えられているということが少し奇妙だった。


「そうそう、そう言えばそんな名前だった。お詳しいですなぁ」

「いえいえ、ただ前回のセレクションを見に行ったんですよ。コンクール自体は僕が赴任してからも一度あったんですが、その時は結局見に行かずじまいだったんですよね。なんか音楽科の行事って感じでしたしねぇ。でも今回はほら、普通科でも随分と話題になってますから」


 担任よりも若いその先生は屈託無く笑う。
 文系なのだろうが、クラシック音楽とは縁の無い生活をしていそうだ。
 そしてそれは担任も同じで。


「そうそう。お前、結構話題の的になってるんだぞ。初めの頃は正直、普通科から参加なんてどうなることかと思ってたんだがなぁ」


 しみじみと頷きながら言われても、どう反応すればいいのやら解らない。
 仕方が無いのでは、はあ、というなんとも曖昧な相槌を打った。


「毎日授業で技術指導を受けている音楽科とは、フィールドが違う感じですよね。レベルが違うというか」

「資質からしてが違うんでしょうなぁ。少なくとも向こうは、実力を認められて入学してきたわけですし」


 その話の内容に、は僅かに眉を動かした。
 なんて今更な話だろう。
 そんなものは、コンクールに参加する前から分かっていた上に、参加してからも嫌というほど思い知らされた。
 それでも何とかここまでやって、最近ようやくそのプレッシャーを忘れかけていたというのに。

 いま改めて、しかも何の臆面も無く面と向かってズバリと言われたせいで、その忘れかけていたものが再び掘り起こされたらしかった。
 その感覚はまるで、古傷を抉られるよう………。


「そういえば、さっき聞いた話なんだがな。お前、なんでも次のセレクションで入賞すれば優勝も狙えるらしいじゃないか」

「え?」


 引きつりそうになる顔の筋肉を押さえることに集中していたは、完全に不意を突かれて目を見開いた。
 思わず見てしまった担任は、なぜだか嬉々とした様子で。


「あ、その話僕も聞きましたよ。確か五組の土浦遼太郎もそうじゃなかったですかね」


 そう言っている口調も表情も、どうしてそんなに楽しそうなのか。
 古傷………というほど古くもないが、とにかく忘れかけていた過去の遺物を掘り起こしただけでは飽き足らず、今度は "今は聞きたくないぞランキング" の一位二位を争っているなんともタイムリーな話題まで持ち出してきて。
 ようやく治まったと思っていた動悸が、さっきとは違う速さと振動で響き始めていた。


「どうだ、。この際、優勝狙ってみたら」


 耳に言葉が届くたびに、響く振動が明確になっていく。


「なんでも普通科から優勝者が出れば十何年ぶりだかの快挙だって言うし、ひょっとしたらひょっとするかもしれないぞ」


 励ますような、からかうような。
 ずいぶん軽いその言葉は、上辺を滑っていくどころか僅かな隙間を縫って入り込む。

 それでも必死に、いつもと変わらぬ表情を取り繕って。


「いや、でも、私は優勝とかは全然…………」

「なに弱気なこと言ってるんだ。せっかくのチャンスなんだぞ? 活かさないともったいないだろう」


 乾いた笑いしか浮かばない。
 増していく重たい感覚。
 きっといま歌ったなら最悪に違いない。
 は漠然とそう思った。

 笑顔を貼り付けた頭で思うのは、早くこの場所を立ち去ってしまいたいということだけ。
 これ以上、話を聞いていたくない。
 けれどその思いが叶えられることはなく………。


「金曜日は先生も見に行こうと思ってるんだ。にはぜひともそこで入賞してもらいたいもんだなぁ。そして次の最終セレクションで…………」


 の思考になど気づくこともなく、尚も続こうとする担任の話。
 しかしそれを遮る声は、意外なところから響いてきた。

 放課後の職員室の、雑多な人ごみの向こうから。


「お、いたいた。探したぞー」

「―――っか、なざわ、先生………」


 背後からの声と気配に驚いて振り返った途端、視界に映る見慣れた姿。

 ほんの数分前に、訳も分からず避けてしまった。
 また会わないうちに、どこか別の場所へ行ってしまおうと思っていた。

 その姿が、今、目の前に、あって。

 心臓が一つ、大きな音を立てるのを聞く。


「何してんだこんな所で。練習室で待ってろって言っただろ?」

「…………え?」


 しかし相手の発した思わぬ言葉に、は見開いていた瞳をさらに瞬かせる。
 しれっとした顔の金澤。
 何の違和感も、不自然さも感じさせず。
 けれどは、練習室で待っていろなどと言われた覚えはなくて。


「おや、金澤先生。を探してらしたんですか」


 驚きと不可解さに言葉を紡げないに代わり、口を開いたのは担任のほうだった。
 座ったままぎしりと椅子を軋ませて、金澤を見上げる。


「ええ、まぁ。先週に、セレクション前にレッスンをつけてくれと頼まれてたんですよ」


 白衣のポケットに手を突っ込んだまま、片方は後ろ頭を気だるげに掻いている。
 やる気の一切窺えないその仕草は相変わらずだったけれど、こちらを一瞬ちらりと見下ろしたその目が、何かを促しているように見えて。
 その意味を察するや否や、ぽかんと金澤を見上げるだけだったは、こくこくと小刻みに頭を動かした。


「…………そ、そうなんです」

「っていうことなんで、借りてっていいですかね」


 驚きの表情はそのままに、肯定の言葉だけを口にしたの行動は、普通なら不自然なことこの上なかっただろう。
 しかしその後すかさず続いた金澤の言葉が、その不自然さを巧妙に紛らわせ。


「ああ、もちろんですよ。引き止めて悪かったな、。金澤先生にしっかり見てもらうんだぞ。次の金曜日、期待してるからな」


 担任は朗らかにそう言うと、あっさりを開放した。
 それじゃと言って踵を返した金澤の後を、は一礼してから追う。

 再び人ごみをくぐりぬけ、ようやく職員室を出ることができたは、まだ足を止める気配のない金澤の背中を追いかけた。
 どちらも無言で歩いていく。
 その進む方向からして、練習棟へ向かっているわけではないらしい。

 は様子を窺うように、前を行く背中に声をかけた。


「………先生?」

「んー?」


 間延びした返事が返ってきて、それがいつもと変わらないものだったので、は少し足を速めて距離を縮める。


「私、本当に何か先生と約束してたりしますか?」

「してないんじゃないか?」


 前を向いたままの金澤は、ひどくあっさりそう言って。


「今日は火曜日だったり金曜日だったりしないですよね?」

「しないと思うぞ?」


 学科は違えど同僚の先生に嘘をついたことなど、これっぽちも気にしていない。
 時折すれ違う生徒に鷹揚な挨拶を返し、両の手はポケットに、足元の草履をパタパタ言わせて歩く姿はとても自然で。

 音楽室を横切り、いつもの準備室の前まで来たと思ったら、金澤は振りかえりもせずにに入るよう促した。
 後ろ手に扉を閉めたは、そのまま小首をかしげて。


「助けてくれて、ありがとうございます?」

「…………なんでそこまで疑問系なんだよ」


 自分の椅子に座ろうとしていた金澤は、憮然として顔をあげた。
 どこかあきれたような、苦笑しているような表情。

 その手が一度灰皿に伸ばされて、思い出したように引っ込む。
 行き場を失った右手は、そのまま白衣のポケットへと隠されて。


「ま、生徒がコンディションを整えるのに手を貸してやるのも教師の役目、ってな」


 にやりと笑うその表情に、治まっていた心臓がどきりと跳ねた。
 いつもと変わらぬ仕草で、いつもと変わらぬ口調で。
 先生はただ、そこにいるだけなのに。
 小さな傷が鋭くうずくようなこの感覚は、いったい何なのだろう。

 は扉を背にしたまま、石のように動かなくなった足を感じる。


「ああいうのは聞き流すのが一番。適当に聞いといて忘れちまえばいい。……って、お前さんにとってはそれが難しいんだろうけどな」


 椅子がぎしりと軋む音。
 背もたれに身体を預けただらけた姿勢。
 火のついていないタバコをもてあそぶ仕草も、やれやれとばかりにため息をつくのも。

 全部全部、見慣れているはずなのに。


「プレッシャーに勝つのも技術の内の一つだぜ。ま、お前はまだ三度目の舞台だからなぁ。慣れってのもあるだろうし、焦ることはないさ」


 心臓の音が、いやに耳について。

 それは、いつもとは違う感覚。

 こんなものは知らないと。

 どこかで叫ぶ自分がいるのに。

 笑う先生の顔だとか、タバコを触る手の先だとか。
 もう何が原因なのかわからないぐらい。

 心臓の音が、耳に、ついて―――。



「成績とか順位とか、色々周りは騒ぐだろうが、お前さんはお前さんなりに、お前さんらしい演奏をすればそれが一番…………」

「―――先生が、好きです」



 静かに、呟くように。
 紡いだ言葉はなんて単純だっただろう。
 それでも、気づけば零れ出ていた言葉には、時間を止めるだけの力があったらしく。

 互いに、身じろぐこともできなくて。

 心臓の音は大きさを増して、酸欠のような眩暈が襲う。
 思わず顔をあげた先生の目は、予想なんてできるはずのない展開に大きく見開かれている。
 凍りついた身体が、言葉にするよりも明瞭にその驚愕と動揺を物語っていた。

 あまりにも唐突で、あまりにも脈絡のない。
 なんて行き当たりばったりな告白なんだろうと、本人ですら呆れてしまう。
 けれど、言ってしまった言葉が消えることはなく、過ぎた時間も戻りはしなくて。


「……………先生のことが、好きです」


 なかったことにできないのならば逃げるわけにはいかないと、もう一度言葉を繰り返した。
 心臓は痛いくらいで、目の前がぐるぐるする。
 それでもしっかりと足を踏みしめ、相手の顔を見つめて。

 どんなに困った顔をしているのかとか、驚いているのかとか、全部全部わかっているけれど。
 ようやく気づいたこの感情を、初めて形にしたこの想いを、どうかどうか、知ってほしい。


「…………な、んだよ。ははは、お前さん、んなマジな顔してたら本気かと思って驚くだろー。あー、びっくりした。冗談ってのはな、もっと軽いのりと雰囲気でだな………」


 金澤の言いかけた言葉はそのまま立ち消える。
 向けられた視線がひどく真っ直ぐで、たとえ戯れにでも、冗談だなどという言葉を口にできなかった。
 退路のことなど考えもしない、そのエネルギー。

 言葉にすることで外れてしまったの心の箍は、再びはめることなどできそうにない。
 知らないと思っていた感覚。
 けれどそれは間違いで。

 知っていた。
 いつだって感じていた。
 ただその意味に、気づかなかっただけで。

 " 先生 " と呼ぶたびに、自分でも知らずはめていた箍がそうさせていたのだと、今になってようやく気づいた。
 そうしてそれを壊したのは、ほんの少しのきっかけと抱えきれなくなった想いのせいで。

 は鞄の取っ手を握り締め、続く二の句など用意していなかったためにただ口を引き結ぶ。
 もとより自身、こんなことを口にすることになるなどとは思いもしていなかったのだから仕方がない。

 金澤はそんなをしばらく見つめ、がり、と後ろ頭を掻き乱すと、おもむろに椅子から立ち上がった。


「…………お前さんの気持ちは、わかった………」


 そうして落ちた沈黙を静かな声で破る。
 ため息のようなものが後に続き、神妙な顔をして。
 はただ、息を詰めるばかり。


「…………けどな、………それは、お前さんが思ってるようなもんじゃないさ」

「…………え?」


 告げられた言葉を理解することは、できなかった。
 それまでの動悸も息苦しさもみんな吹っ飛んで、呆然として金澤の顔を見る。
 そこには、いつもと変わらない余裕の笑み。


「お前が俺に感じてるのは教師に対する尊敬とか憧れとか、つまりそういうやつだ。自分を導いてくれる存在に対する信頼、自分より上手いヤツに対する憧れ………。お前さん、専門のレッスン受けるの初めてだったからなぁ」


 金澤の言葉は、茫然自失にも近い状態のの耳を、右から左に抜けていく。
 それほどまでに理解しがたい内容。
 否、したくないのかもしれない。

 だって先生は、わかったって言ったのに。

 その口で、たった今、わかったって言ったのに。

 続いたのは否定の言葉で。
 拒絶でも、批判でもなく。

 全てを、否定する言葉―――。


「勘違いしちまったんだよ。お前さんのそれは、恋愛感情じゃない」


 身体の奥の体温が、急激に下がるようだった。
 同時に胸の鼓動は変化して、ただ痛みだけが広がっていく。
 溢れ出すのは先ほどまでの感情ではなく、得体の知れない、けれどひどく強い何か。

 そしてもうすでに箍が壊れてしまっていたその場所には、遮るものなどなにもない。


「………勘違いなんかじゃない………」


 押し出した声は思いの他はっきりとしていた。
 白くなるほど握り締めた両手がわずかに震えている。
 それでも強く、強く握って。


「私、勘違いなんかしてません! 尊敬とか憧れとか、そんな簡単なものじゃない!」


 先生の前でこんなにも声を荒げるのは初めてだった。
 何も考えられない。何もわからない。
 ただただ、先生の言った言葉がたくさんのものを壊していくようで。


「迷惑なのはわかってます。先生を困らせてることぐらいわかってる………でも、それでも私は、勘違いなんかしてるわけじゃない………」


 ―――そんな言葉で、なかったことにしてしまわないで。

 うつむいた影で、言葉にできなかった思いが駆け巡る。
 いつもと同じ笑みで、いつもと同じ仕草で。

 まるで、なんでもないことのように………。


「―――私が先生を、好きではいけませんか?」


 もう一度真っ直ぐに金澤を見る。
 驚き、目を見開いている先生を。

 いつもの余裕ある笑みは消え、見たこともない表情が浮かんでいる。
 驚きと困惑と、それからなにか他のもの。

 けれどその時のは自分のことだけでも手一杯で、何かを推し量ることなどできなくて。


「…………、少し落ち着きなさい………。考えなくてもわかるだろ。俺は教師でお前は生徒。俺はお前さんの倍ちかく生きてる。恋愛相手なら、もっと他にいくらでも良いのがいるじゃないか」


 誤魔化そうとする金澤の、浮かべた笑みの向こうにあるものに気づくことはない。


「月森とか土浦とか、お前さんに好意を寄せてるやつはたくさんいる。俺なんかにかまけてないで、お前さんもそっちに目を向けてやれよ」


 それがお前さんのためだと。
 金澤は苦笑を浮かべて。
 いつものように、いつもの仕草で。
 そんな顔して、言わないで。


「私はっ」




 遮る声はいつになく強引。
 その上どこか、苛立ちのようなものも含まれているようで。




「………俺を、困らせるな」

「―――っ」



 金澤に背を向けられて、は言葉を紡げなくなる。

 それは拒絶。

 いままでずっとはぐらかそうとしていた金澤の、初めて見せた拒絶だった。
 これ以上はもう、何も話すことはない。

 その背中がはっきりとそう語っていて。


「………すみませんでした」


 はそのまま一つ礼をすると、か細く言って出て行った。





2005/10/01 up

抑えられないものってきっとある。
認めてしまうのは、怖いけれど。


――― 勝手にうんちく じゅうがつついたち ―――

  ★ 評価は五段階 ★

New!遥かなる時空の中で3 十六夜記  ★★★★★
   ついに発売!
   あの 『遥かなる時の中で3』 の続編です!
   今までの1から2、2から3のように、時代やキャラが変わるのではなく、
   遥か3のキャラクターたちがそのまま持ち越される今回のゲーム。
   舞台は遥か3の最終局面である、壇ノ浦の合戦で平氏に源氏が勝利した直後から始まります。
   合戦が終わり、神子や八葉たちにも平穏が訪れるかと思われたその矢先。
   大将である源頼朝が、人々の信仰を集める神子とその仲間を廃そうと策をめぐらせる。
   反逆者として処断されそうになった神子たちは寸前でその手を逃れ、一路奥州は平泉を目指します。
   この平泉と言う土地は、八葉の一人である九郎と弁慶が少年期を過ごした縁の場所なのですが、
   そこで僅かな平和を得たのも束の間。
   頼朝の追っ手はこの平和な奥州にも伸びてくるのです………。
   『遥か3』 では戦の進行が主軸にあったため、どこか殺伐とした、
   張り詰めた緊張感の中で進んでいたストーリー。
   キャラたちとのイベントも、戦の影を拭い去ることは難しいものが多かったように思います。
   もちろん、その緊張感溢れる中で繰り広げられる、
   意中の人との恋愛がまたかなりツボだったりするのですが………。(笑)
   今回の 『十六夜記』 では、それに加えて 蜜月イベント と呼ばれる、
   平穏な生活の中で起こるイベントが用意されています。
   戦を離れた 「拠点」 で一時の平穏な日常を送る八葉たち。
   リラックスできる状態だからこそ垣間見せる、
   彼らの新たな一面を知ることの出来るなんともナイスなイベントなんです!
   とくにリズ先生なんか気になりませんか? リラックスしている先生って、先生って………っ。
   もうそれだけで萌えますとも!

   と・こ・ろ・がっ。

   この 『十六夜記』 の注目点はそれだけじゃないんです。
   大注目なのは新たなキャラクターの存在!
   計3人出てくるのですが、落とせそうなのは2人かな?
   そしてこの二人の内の一人が、あの『遥か3』では敵方だった、平知盛と瓜二つなんですよ!
   性格は全然違うようです。だから別人なのかなぁ。微妙なところです。
   知盛が清廉潔白、素直従順になったような顔つき。そして性格………。
   どうせなら前のままの方が良かったです。 彼のあの退廃的な雰囲気がかなりツボだったんですよ私。
   その点でいうと、もう一人の新キャラの方がいいかもしれません。
   ていうかこちらは、管理人のツボにクリティカルヒットしました!(笑)
   ビジュアルはもちろんのこと、その性格設定もかなり惹かれます。
   眼光鋭い怜悧な青年って………、黒髪長髪に眉間に皺って………っ!
   彼がツボじゃなくて誰がツボだって話ですよ!
   むしろ彼を落としたい。 ぜひとも落としたい。 彼の為にこのゲームを買おうかって勢いです。
   でも攻略対象に入っているかは微妙なところですね。 難しそう。(涙)
   ああ、だがしかし、一度ついた勢いは止められそうにありません。
   その他にも、バリエーションを増したキャラたちの協力技や、新たなバロメーターの追加など、
   盛りだくさんの『十六夜記』。
   画像の綺麗さは折り紙つきです。 かなり綺麗。
   発売は9/22ですが、予約はすでに始まってますね。
   『遥か3』と連動させて楽しむも良し。 まったく新しい物語として楽しむも良し。
   いまから大期待です。
   『遥かなる時空の中で3』はこちら。


金色のコルダ 〜 Primavera 〜  ★★★★★
   コルダファン必見! 初の ”金色のコルダオンリーDVD”!
   ネオロマライブDVDとはまた違った、コルダ一色のDVDでございます。
   主となっているのはコルダのメインキャラ総出演の『爆笑トーク大会』。
   爆笑と言うだけあって、本気で笑えます。
   声優さんの素がかなり出ているのですが、コルダの収録時の裏話とか聞けておもしろかったですね。
   そのほかにも六個のお題にそって話が進められていくので内容は豊富。
   個人的には、冬海ちゃん役の声優さんがかなりのハマり役なのにびっくりしました。
   もー、冬海ちゃんそのものって感じ。
   土浦君が言うところの、吹けば飛びそうなというか、つつけば壊れそうなというか。
   可憐でした。(笑)
   また、 『ヴァイオリン講座』 や 『三年B組金やん先生』 といった企画も盛りだくさん。
   もちろん7人の歌も、なんとライブバージョンで収録されています。
   歌で大注目なのは、月森蓮役の谷山紀章氏!
   なんですかあの上手さっ! あの美声っ! 反則ですよ! ってくらいすごいです。
   いやー、びっくりでしたね。 かなり上手い。 一見の価値ありです。
   できればネオロマライブでやるお芝居なんかも収録しておいてほしかったですねぇ。
   いや、まあそれは、ライブのDVDを見ろってことなんでしょうが・・・・・・。
   個人的にはもうちょっとキャラを出してほしかったかなぁ。本当に声優さんの素が楽しめるDVDです。
   ヴァイオリン組、3Bキャラ好きの人には特にオススメしたいですね。
   この四人がかなり出張っているので大満足間違いなしでしょう。


金色のコルダ マエストロ養成講座  ★★★★★
   皆さまおなじみの金色のコルダ。
   その ”完全攻略&完全データ集” です!
   『え〜、でも私、とっくにエキスパートガイド持ってるもん』
   『ていうか、もうスチル全部集まったし。見る必要ナッシング!』
   ―――と、お思いの方々もいらっしゃることでしょう。
   ところが!
   あなどっちゃあいけません。これは単なるゲーム攻略本ではないのです!
   ゲームの攻略、いわゆるコンプリートしたとされる一つの条件として、スチルの全収集が挙げられますね?
   乙女ゲームにおいて、この条件は必須です。これさえ満たせば、ゲーム内の九割方のイベントを見たことになるか
   らです。ところが、はたしてそれで、全てのイベントを見れたのでしょうか?
   ご存知のようにこの金色のコルダには、恋愛○段階という大きなイベントの他に、こまごまとしたイベントが多数用
   意されています。
   プレイヤーにとって、それは嬉しいことなのですが、いかんせん一体どういう条件でそれらが発生するのか。
   また、どれだけの数が用意されているのか。それらの予測がまったくつかないというのが現状でした。
   かく言う私も、『あの人のイベントを、一つたりとも見逃すものかッ!』 と、意気込んでいた時期はありましたが、い
   かんせんまったく予測のつかないものを、網羅するだけの技量も根性もなく………。
   すっかりゲームへの熱意は冷め、こうしてドリーム小説に没頭しているわけではありますが………。(笑)
   なんとこのマエストロ養成講座には、それらの情報が載っているのです!
   しかもなんと、 「恋愛対象5人同時攻略」 などというものがあるそうではありませんか!
   私は知りませんでしたよ、ええ。全然まったくもって。そんなものがあるなんて。七人攻略も夢じゃないらしいですね?
   そうしてなんとこの本には、その情報まで載っているというのです!
   私が一番惹きつけられるのは、二人以上を同時進行させた時に見れるあの嫉妬イベントについての情報です
   な! ぜひ見たい、なんとしても見たい、死ぬほど見たい………。
   再びコルダ熱が燃え上がる気配がいたします。(爆)
   どうやらイベントのセリフ等は冒頭部分のみ掲載という状態なようですが、そのほうが見る楽しみが倍増ですよね。
   ていうか、先にバラすようなことはしないで下さい。
   やりこみプレイや完全データ、ディープな攻略法(笑)など、40種類の講座が収録されているこの一冊。
   なぜもっと早く発売してくれなかった、ルビーパーティ!? と叫びたいのは山々ですが。
   とにかくオススメです。


幕末恋華・新撰組  ★★★★☆
   トップページでも紹介している、『うるるんクエスト 恋遊記』と同じ3Dの作品。
   本格派歴史系恋愛アドベンチャーですね。
   史実に沿った事件が起こる中で、女性隊士として新撰組に所属することになった主人公。
   時代の荒波に翻弄されながらも、刀を取り、懸命に戦い生き抜いていくのです。
   まさしくゲーム版ドリームですな。
   なにぶん新撰組ですから、どうやったって悲恋になるだろうってキャラはいますが、訪れたEDに感動することは請
   け合いです。
   絵柄も綺麗ですし、声優陣も豪華なメンバーが揃っているので満足できると思いますよ?(しかもフルボイス)
   ただ、D3という会社の方針として、『安価で攻略も簡単なものを』という目標? 理念? の元に製作された物です
   から、攻略は簡単です。
   人によっては物足りなさを感じてしまうかも?
   そういった点では初心者向きですかねぇ。
   ですが、近藤勇や沖田宗司、土方歳三などと、時代に全てを捧げて一心に生き、けれどもその一方で、どうするこ
   ともできずに湧き上がる暖かな思い。
   これはかなり胸にきます。
   現代に生きる私たちには予想できない、様々な人間模様が用意されているかも。
   個人的にはおすすめですが、やはり攻略の難易度が低いことを踏まえて、星は四つ。


星の王女3 〜天・地・人の創世記〜  ★★★★★
   業界初の女性向18禁恋愛アドベンチャー第三弾!
   なんと今度は全年齢対象の、健全版として帰ってきた!?
   ちょっとびっくりな展開ですが、安心してください、大丈夫です。(何がさ)
   たしかにこの『星の王女3』は全年齢を対象としたソフトウェアと表記されていますが、
   もちろんちゃんと18禁版も用意されています。
   今度の舞台は神話の世界。
   絵もストーリーもグレードアップして、かなり満足度は高いです。
   さすがに三度目ともなると、それまでの問題を解消してゲームとしての完成度も上がっていますね。
   今度は、これまでの『星の王女1、2』のように選択肢を選んでいくだけのものではなくて、ゲーム度もランクアップ。
   そして画像の綺麗さはさることながら、BGMの成長ぶりにも目を見張ります。
   攻略対象のキャラは、幅広い年齢層を用意。
   見た目もプリティな少年(耳とんがってますけど)から、ナイスミドルまで(かなり管理人好み)盛りだくさん!
   いろんな人に楽しんでもらえるよう、企画されているようです。
   普通にゲームを買うと健全版なので、
   18禁版を楽しもうと思う人は、それと一緒に18禁対応ディスクを買わないといけないんですが、
     二枚あわせても前回の価格とさほど変わりません。
   ちょっと高くなってるかな? でも、内容を考えれば許容範囲ですね。
   やはり18禁となると市場が限られてしまうようで、今回の健全版作成は美雷さんの市場開拓が目的なようです。
   まあ、世間には18禁と聞いただけで思わず尻込みしてしまう方もいらっしゃるでしょうしねぇ。
   管理人はまったく全然OKな人間ですが。
   乙女の恥じらいなんて、とうの昔に焼却処理いたしましたとも!
   ていうか、いいじゃないか、18禁だって! 子孫繁栄の重要な過程をちょっとロマンチックに表現しただけじゃないか!
   自分たちだって、こういう営みの果てに生まれて来た存在さ!
   ………なーんて主張してみたりして。
   いや、まぁ、これには色々人それぞれにおっしゃりたいことがあるでしょうね。
   これは管理人の私的な意見ということで。
   とにかく、これまで18禁だからと尻込みしていたあなた! この機会に試してみてはどうでしょう。
   別に18禁対応ディスクを買わなくても、充分乙女ゲームとして楽しめる内容になっているので心配なし。
   つまりはそういうシーンがカットされてるだけですからね。
   キャラがとにかくカッコいいんです。ハマって下さい。
   18禁版で楽しむ時に使う、追加ディスクはこちら。(星の王女3 〜天・地・人の創世記〜 18禁対応追加ディスク)


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