0 遭遇






 人生って、なにが起きるかまったくもってわからない。








 『おまえをコンクール参加者に選んだのだ!』








 あの時、歌ってしまったばっかりに。








 『拒否権はないのだ。我輩が見えるのだろう?』








 きらきらと、金色の光を撒き散らす小さいそれを、見てしまったばっかりに。








 『。コンクールへようこそ! 我輩は、おまえに期待しているのだ!』









 ―――勝手に期待なんかしないでください。






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